なんでそんなに夢にでるのか
「なんでそんなに夢にでるのか」
歳月を重ねるにつれて、しだいに回数は減ったけれど、それでも彼女は、私の夢に登場し続けた。
もうすっかり忘れてしまっている時に、ふっと、現れて、またしばらく忘れなくさせられてしまう。
昨日見た夢は、二人でどこかの道を、おしゃべりしながら歩いていた。
夢の中の私は、帽子をかぶってこなかったことを非常に後悔していて、両手で日差しを防ぐようなしぐさをしながら、落ち着かない調子で、彼女と話をしていた。
彼女は、日差しが全然気にならないようで、普通に歩いていた。
「ちょっと歩いたところによく当る占いの店があるから、そこでみてもらおうかと思う」というようなことを彼女はぼそっと私に言った。
「それはいいことやわ。私もみてもらうわ」
と私は返事をしていた。あいかわらず、日差しを両手の平で避けながら。
夢の中の彼女は、センターで髪をわけた、肩すれすれくらいのストレートヘアだった。
それは、受験を終えた電車の中で初めて彼女を見た時の髪型だった。
彼女はうちの隣の中学出身で、当時私と同じ高校を受験したのだった。
セーラー服がよく似合っていて、すごく知的で、人目をひくほどキレイな子だった。
近くにいた友人が、「知ってるか、あの子やでM先生の娘さん」
と教えてくれた。
M先生というのは、うちの中学の先生だった。その娘さんが隣の中学にいて、物凄く成績が優秀で常に学年トップだという噂は、うちの中学まで流れてきていた。
典型的なガリ勉少女を勝手に想像していたけれど、こんなにキレイな子だったなんて!!と、同時の私は正直、驚いた。と同時に見とれてしまったのだった。
つづく